- 2019/12/09
人気漫画家・真島ヒロ先生が教える、
漫画における音の演出
「描き文字」の極意を要約します。
真島先生によれば、
漫画には音がないため、
描き文字は読者に音を
「聞こえさせる」
ための重要な演出ツールです。
1. 描き文字の役割と演出
描き文字は単なる文字ではなく、
「音の演出」です。
適当に書くのと
意図を持って書くのでは、
読者への伝わり方が劇的に変わります。
連射の表現
文字の間隔を詰めると
「超連射」、
開けると
「発射レートの低い銃」のように、
音の密度を視覚化できます。
軌道に合わせる
銃弾の軌道やエフェクトに沿って
文字を配置すると、
より迫力のあるシーンになります。
2. 大きさと位置の基本原則
描き文字の
「大きさ」と「位置」には、
音響的な意味があります。
大きさ = 音量
文字が大きいほど、
読者はそれを
「大きな音」
として認識します。
位置 = 音源
音が鳴っている場所
(例:足元、銃口付近)
の近くに配置することで、
どこで音がしているかを明確にします。
3. デザイン(形)による質感の表現
描き文字は絵の一部であり、
音の「質感」に合わせて
デザインを工夫することが大切です。
硬い・力強い
パンチなどの打撃シーン。
丸っこい
柔らかいものに触れたシーン。
鋭い・エッジが効いた
刃物で切りつけるシーン。
震え・崩壊
振動や精神的なショックを表現する際に有効です。
4. かっこいい配置のコツ
「カッコ悪い配置」を避けることで、
自然とかっこいい配置が決まります。
避けすぎない
キャラを避けて文字が浮いてしまうと不自然です。
適度に重ねることで一体感が出ます。
被せすぎない
大事な絵(顔など)を
文字で隠してはいけません。
同化させない
キャラや枠線の輪郭と文字が重なりすぎると、
視認性が悪くなりバランスが崩れます。
5. 「嘘の音」と静寂の演出
心情・状況の擬音
実際には音がしない現象
(花びらが散る、閃く、ショックを受ける)
に敢えて音をつけることで、
風情や感情を補完します。
「シーン」の功績
静寂を表現する定番の
「シーン」という描き文字は、
手塚治虫先生による
偉大な発明とされています。
まとめ
真島ヒロ先生は、
描き文字を研究する際、
森川ジョージ先生の
『はじめの一歩』
を非常に参考にされたそうです。
描き文字に正解はありませんが、
自分が「音響監督」になったつもりで、
読者の耳に
どんな音が響くかを想像しながら
デザインすることが
上達の近道です。